筆者はノートPCのポインティングデバイスはTrackPad、通称「赤いクリクリ」が最強だと考えている。
あのIBM大和研究所謹製のノートPCにはもれなくついていたやつだ。
ホームポジションから手を放すことなくマウスポインタの操作ができる、色も赤いし3倍速い。
しかし最近はThinkPadから縁遠くなってしまい赤いクリクリともすっかりご無沙汰で、いわゆるタッチパッドに慣れてしまっている。
さてここに問題がある。
中国製の安いノートPC(2in1(大笑)を含む)には、タッチパッドのように見えてそうでないものがくっついているのだ。
何を隠そう、あれば「タッチパッドの恰好をしたマウス」なのだ。
それが証拠にデバイスマネージャや、設定 -> デバイスを見てもタッチパッドは見当たらない、マウスしかないのだ。
そう、あれはタッチパッドのような形状をしていてタッチパッドのような操作が一見するとできる、しかしマウスイベントを吐いている、立派なHID準拠マウスなのだ。
形なんてどうでもいいじゃん、タッチパッドとして使えりゃいいでしょ?
もちろんその通りなのだが、非常によくある例として、ちょっと掌がかするとタッチバッドジェスチャーにマッピングされている不要なイベントを吐くのだ。
曰くウィンドウが閉じた、デスクトップに飛ばされた、うんぬんかんぬん。
あの手の中華ノートPC人柱の方々には知られた不具合だ。
デザインがよく、値ごろなだけに正に人柱。
そんなの設定 -> デバイス -> タッチパッドの設定で、ジェスチャーを殺せばいいじゃない?
ごもっとも、その"設定"があればな。
そう、HID準拠マウスなタッチパッドもどきはWindowsにはマウスとして認識されるため、タッチパッドの設定は出てこない。
設定がなければ、ジェスチャーを殺すこともできない。
もちろん対策はある。
このタッチパッドにちょっと掌がかすったくらいでぴろぴろぴろーんな魔法のイベント、普段使わないマウスイベントを潰してしまうのだ。
もちろんポインタの移動や、右クリック・左クリック、スクロールは潰さない。
それ以外に余計なイベントを大量に吐くので、こいつらを根こそぎ潰してしまおう。
- AutoHotKeyを導入する
https://www.autohotkey.com/
インストーラがダウンロードされるので、デフォルトの設定でインスコ。
- スクリプトを書く
こんな感じ。
; one finger gestures #d:: ; Swipe in from top edge / Three finger swipe down ; (default) Show Desktop -> Do nothing return #b:: ; Swipe in from bottom edge ; (default) Show Hidden Indicator -> Do nothing return #a:: ; Swipe in from right edge ; (default) Open Action Centre -> Do nothing return #Tab:: ; Swipe in from left edge / Three finger swipe up ; Activate Task View -> Do nothing return ; two finger gestures LControl & WheelUp:: ; Pinch out with two fingers ; Zoom in -> Do nothing return LControl & WheelDown:: ; Pinch in with two fingers ; Zoom out -> Do nothing return WheelLeft:: ; Swipe left with two fingers ; Scroll left -> Do nothing return WheelRight:: ; Swipe right with two fingers ; Scroll right -> Do nothing return ; three finger gestures #s:: ; Three finger tap ; Open Cortana -> Do nothing return !Tab:: ; Three finger swipe right ; App switching -> Do nothing return +!Tab:: ; Three finger swipe left ; App switching -> Do nothing return
これを"DisableGesture.ahk"として保存する
- テスト
AutoHotKeyをインスコした段階で拡張子の関連付けができているので、ダブルクリックすればスクリプトが実行される。
実際に潰したジェスチャーをやってみて、イベントが発生しないか確認する。
- 起動項目に追加
スクリプトを自分のスタートアップフォルダに放り込んで、起動時に実行されるようにする。
C:\users\(自分のフォルダ)\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\StartUp