米国の住宅で水漏れした天井を直す - 前編

米国ではスマホでも何でもDIY (Do It Yourself) だ、DIYできないとたとえ大会社でも逮捕しちゃうぞ
しかしてそれなりの理由がある。

  • そもそも田舎で修理業者なんかいない
  • いても修理業者に連絡がつかない、来ない
  • やっと来てくれてやってくれたが、修理代が法外

などなど。
日本に住んでいると信じられないかもしれないが、日本も含む東アジアのサービスの質は別天地、上のような米国でさえ欧州に比べたらまだまだましだ。

さてそんな国で天井から水漏れしたらどうしたらよいのだろうか?
借家なら家主か管理会社に連絡すれば直してもらえるが、持ち家の場合には自分でどうにかするしかない。
上の通り - 自分で直すしかないのだ。


然して今回の水漏れはひどかった、水漏れの量ではなく、原因がだ。
筆者の家は築20年ちょっとで米国ではまだまだ新しい方だ。
そこに突然自宅オフィスの天井から水がピタピタ漏れてきた、嫁が悲鳴を上げる。

水漏れがあったらまず水漏れ元を特定して、水漏れを止めなくてはならない。
濡れていればカッターなどで簡単に切れるので、まずは天井に穴をあける。
しげしげ見るとそこにはネジが刺さったシャワーの排水管があった。
つまり、天井をシャワー排水管にネジ止めしてあったのだ。
・・・
20年前にやった業者を連れてきて、正座させて2時間たっぷり説教したいところだ。
ちなみにこの時には件のシャワーのリホームを予定していて、後日リホーム業者がこれを見て失笑していた、こっちは笑えない。
この水漏れはまずシール材で塞いで、後日そのリホーム業者が排管を丸ごと交換してくれて修理完了。

つぎにドライウォールの水漏れを完全に乾燥させる必要がある。
これは何も難しくなく、穴をあけたら1-2週間放っておけばよい。
我が家の場合にはこのリホームが3か月ほどかかり、その間穴を放ったままにしてあったので、十分乾燥した。


さあいよいよ修理だ。
まずダメージがある部分のドライウォールを全て切ってしまう。
水を吸った部分のドライウォールのうち、乾燥しても膨らんでしまっている部分はもうだめなので切ってしまうのだ。
時間をかければカッターでも切れるが、どこのご家庭にもグラインダーカッターの一台くらいはあるだろう。
せっかく直してもらった排管を傷つけないように気を付けながら切って、バリはやすりで落とす。

今回は150x150mm2弱の開口になったので、裏板を当ててドライウォールをつぎ当てする。
裏板はある程度の厚みのある板なら何でもよい。
開口より少し大きめに切って、まずこの裏板をドライウォールにネジ止め。
そして開口より少し小さめに切ったドライウォールを嵌めて、さらにネジ止め。
どこのご家庭にも電動ドリルぐらいはあるだろうから、まずネジよりも小さめのバカ穴を開けて、次にネジ止めすればよい。
ネジは皿ネジの木ネジ(米国だとFlat Head Screw)で留める。
金属ではないので、タップネジを使う必要はない。

次に平坦にするパテを塗る範囲の周囲の塗装を剥がす。
これはカッターとスクレイパーで気長にがりがりやっていく。
多少深めに剥がれても気にしない、あとでパテで平坦にできる。

次にドライウォールの継ぎ目にドライウォールテープを貼る。
これは後で塗るパテが継ぎ目に入って行って永遠に継ぎ目が塞がらないのを防ぐためだ。

したんばパテ塗り。
平坦よりは若干盛り上がるくらいに塗る、けちけちすんな。
けちると継いだところはでこぼこになってしまうので、むしろ凸面にして後で削るのだ。

ここまでで第一日目は終了、パテが完全に乾くまで一週間ほど待つ。