EWI4000sに関する失敗

さて、米国に引っ越すにあたり荷物は最小限にしたかった筆者。
音楽関連もダウンサイズをすることになり、

  • XP-50 (Rolland JV-1080音源搭載の60鍵のMusic Workstation、年代物になってしまった)
  • EWI3000
  • EWI3020m x 2台 (EWI-3000用のアナログ音源、といってもVCOはDCOになっている)

は全て売り払ってきたのであった。
しかし、なにか吹ける楽器は欲しい。
ということで、急遽EWI4000sを購入し、米国に持ち込んだのであった。


実は、EWI3000/3020mがほとんどラックの肥やしになっていた筆者。
息子がアルト・サックスを始める段になり、自分の運指がだいぶ怪しくなっていることに気づく。
それはそうだ、もう10年以上もまともにサックスを吹いていない。
運指の練習を兼ねて、初めてEWIを本格的に練習開始。
・・・あれ、なぜかCを吹くとBが出る。
全ての音が半音下がっているのだ。
EWIにはトランスポーズというシンセサイザらしい機能があり、半音ずらすなど簡単。
しかも、ピッチベンドなどという便利な機能も付いている。
これらの誤作動に違いない!
・・・あれ、ちゃんと設定できているのだけど。
おかしい!
サービスをしてくださっているニュマークジャパンコーポレーションにも問い合わせをするが、どうも設定上おかしいところはないようだ。
新品なのに、日本まで送って修理か?


果たして、原因は筆者の改造にあった。
EWIのキー配置は厳密にはサックスと異なる。
今回問題になったのは、D#/D flat/Cキーだ。
右手小指で操作するこのコンビネーションキー、サックスにはD flatが存在しないのだ。
サックスで指使いがなれている筆者は、このD flatキーに事あるたびに小指が当たり、意図しない音が出てしまう。
もともとこのキーはサックスには存在しない、使う習慣が無いのだから取ってしまえ!
ということで、外してしまったのだ。
ただ外しただけなら良かったのだが、ネジ穴が開いているのが気になり、ネジは元に戻したのだ。
これがいけなかった。
EWIは静電式のキーを採用しているのだが、これが変に干渉して、このキーが押しっぱなしになってしまったようだ。
そしてこのキーはDだけでなく、全ての音をflat=半音下げるのだorz
これに気がつくのに、なんと3ケ月もかかってしまった。
ご迷惑をおかけしました、ニュマークジャパンコーポレーションの担当の方、ごめんなさい。


さて解法だが、D#とD flatのキーを入れ替えた。
こうするとD#キーのほうがD flatキーよりも長くなり、右手小指がD#からCに移動するときにD flatにぶつかることがなくなる。
さらにEWIの考え方に従い、Cキーをあまり使用しないことにした。
1オクターブ下げて上のCを出せば、同じ音なのだ。
最も、例えばOmens Of Loveのような場合には、運指上は下のCの方がスムーズに吹けるので、その辺は曲調に合わせて対応するつもりだ。