Virtual BoxでLinux Mint 18.1 on GPD Pocketーその1


PCとしてはあまりに小型・高精細なディスプレイを搭載していて、「見ろ、人がゴミのようだ」なGPD Pocket。
OSはWindows 10かUbuntuを選択出来るのだが、どうせならどっちも使えた方が楽しい。
デュアルブートは夢だが、ドライバで苦しんだり、そもそもインスコできないこともある。
そこで奥さん、Virtual Boxで仮想マシン上で動かせるようにしようじゃありませんか。


基本はこちらに書いてある通りだ。
Windows 10上でもそんなに変わらない。
今回はメモリー・CPU資産が豊富なので、

で設定した。
LinuxUbuntuでなくLinux Mint 18.1を使用した。
それと、今回は高精細なディスプレイを加味して、表示倍率を200%にした(VM設定の"ディスプレイ"タブにある)。
さてうんしょ、うんしょ・・・ちゃんと入ったぞ。
おうおう、GuestAddtionsもちゃんと入った。
いつもどおり、起動 <-> シャットダウンのループもできる。
geditとbuild essentialも入れたぞ。
・・・
あれ?ホストOSがちゃんとシャットダウンしないんだけど。


ここから格闘すること2日間。
どうもGPD PocketはVirtual BoxのUSBやネットワークのドライバを入れると、ホストOS(Windows 10)がちゃんとシャットダウンしなくなるようだ。
電源断の手前までは行くのだが、電源ボタンの白色LEDが点いた後、通常なら5-6秒でこのLEDが消えるはずが、消えずにずっと点いているのだ。
とうぜんそのままでは再起動はしないので、電源ボタン長押し5秒で電源断する必要がある。
BIOSの設定では?と言われて、BIOSメニューを開くも、設定項目がほとんどなし。
ということで、しばらくはこのまま使うしかなさそうだ。


果たして「見ろ、人がゴミのようだ」・・・ディスプレイ200%拡大でも文字が小さい。
Linuxも96DPIで設計されているWindows PCを流用する前提になっているのだから、当たり前か。
コンソールなんか読めねー。
もともとterminalは8ポイントくらいなので、sudo apt-get updateってタイプすると米粒。
そこで、Terminalもgeditもフォントサイズを変更。

  • Terminal:"編集" -> "設定" -> "外観"タブからフォントサイズを12pt
  • gedit:"編集" -> "設定" -> "フォントと色から"フォントサイズを15pt

で上記のような表示になる。

GPD Pocketにヒンジクッションをつける

MacBook Air驚栗くりくりくりそつなGPD Pocket。
なかなかよい完成度なのだが、ディスプレイとキーボードの間の隙間がちょっと微妙だ。
ディスプレイの保護ガラスとキーボード側アルミ筐体の隙間が空いていて、筐体のトラックパッド側の盛ってある部分と保護ガラスがなかなか豪快にぶつかる。
あまり気持ちがよくないので、家にあるフェルトでヒンジクッションをつけた。
日本ならシリコンゴムとかよい素材があるのだろう−どこかで作ってくれないかしら。

GPD PocketでDELキーとBSキーを入れ替える


"自己責任"、"「転んでも一人で起きる」"の意味がわからない方は、以下の記載の事柄は適用しないように、お願いいたします。

GPD PocketでキツいのがBackspace(BS)キーの位置だ。
通常配置のキーボードならBSキーは数字キーの並びにあるので、ここにあることに問題ない。
しかしこの変態配置キーボードにして、大きさといい場所といい絶妙の位置に・・・DELキーがいる。
BSを叩こうとする度に、気がつけばDELキーを叩いている。
まづい。
ということで、こいつもレジストリーをいぢって入れ替えることにした。

  • regeditを開く
  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Keyboard Layoutにバイナリ値"Scancode Map"を追加する
  • 追加した"Scancode Map"に以下のバイナリ列を入力する


ちなみに以下を入れると

  • 右Altと左Altを入れ替え(AX105キーボード用、英語キーボードで"全角/半角"キーを左Altで出せるようになる)
  • Capsと左Ctrlの入れ替え
  • BSとDELの入れ替え

が入る。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Keyboard Layout]
"Scancode Map"=hex:00,00,00,00,00,00,00,00,07,00,00,00,1d,00,3a,00,3a,00,1d,00,\
  38,00,38,e0,38,e0,38,00,0e,00,53,e0,53,e0,0e,00,00,00,00,00

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2020 Q3 -
2020 Q4 MacBook Pro 13 (Ice Lake i5) Chuwi Hi10 XR
2021 Q1 - One-Netbook OneMix4

2020年1月、ようやく一人でPC4台の状況を解消、でもまだ3台ある。
2020年11月、わずか10カ月でPC4台持ちに逆戻り。
2021年3月、固い決意のもと3台持ちに持ち直す。

GPD Pocketの画面の解像度

さて嫁からも「その小さい画面のPCでいったい何をするの?」と揶揄される新規導入ガジェット、GPD Pocket。
画面サイズは小さいわ解像度は高いわ、VirtualBoxUbuntuをインストールする際には、まるで人がゴミのようだ。
この画面、7"で1920x1200 - Nexus 7(2013)と同じサイズ・解像度なので、323PPIある。
WindowsのUI設計では論理解像度96DPIが推奨だ。
3倍以上高い解像度なので、ネイティブの解像度で使うと文字やボタンの大きさが1/3になってしまう。
WindowsではGDI++を使って、APIから見える論理解像度を仮想化している。
"ディスプレイ設定"の"拡大縮小とレイアウト"に設定値がある。
出荷時には175%に設定されていた。
これでも185DPI相当、推奨設計値の倍だ。
論理解像度は1024x600をちょっと上回る程度。
ただ、これだと表示範囲が犠牲になる - 文字やボタンが大きくなれば、表示される情報の量は減ってしまう。
試しに150%(256DPI相当)に変えてみる、これだと論理解像度は1280x800相当になる、7"から10"のアンドロイド、Winタブレットでは多い解像度だ。
うへー、とても物書きのできる文字の大きさはない。
うむむむ・・・

英語キーボードをAX105キーボード配列にする


"自己責任"、"「転んでも一人で起きる」"の意味がわからない方は、以下の記載の事柄は適用しないように、お願いいたします。

GPD Pocketは英語キーボードだ。
英語キーボードの場合にどうしても問題になるのが、英語 <-> 日本語切り替えだ。
日本語キーボードであれば、"全角/半角"キーでこの切り替えができるのだが、そのキーそのものがないだ。
ご存知の通り、デフォは"Alt"+"~"の2キーバインドだ。
しかし、古人はいろいろな工夫をされていて、AX105キーボードなる変態キーボードがあったのだ。
これは右ALTキーを"全角/半角"キーにしたものだ。
#他にもいろいろあるのだが、ここでは割愛。
このキーボード配列にすれば、英語キーボードでも英語 <-> 日本語切り替えが一発でできる。
設定方法は以下の通り。

  • regeditを開く
  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\i8042prt\Parametersを以下のように変更、もしくは追記


追記、もしくは変更が必要なのは、

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\i8042prt\Parameters]
"LayerDriver JPN"="kbdax2.dll"
"OverrideKeyboardIdentifier"="AX_105KEY"
"OverrideKeyboardType"=dword:00000007
"OverrideKeyboardSubtype"=dword:00000001

の4つだ。
後はデフォルトでよい。
筆者は日本語キーボードで"変換"キーと"全角/半角"キーをスワップしていた。英語キーボードでは上の変更に加えて右Altと左Altをスワップして、左Altで英語 <-> 日本語切り替えができるようにしてある。
さらにCapsと左Ctrlのスワップと、後述のDELとBSのスワップもいれてあるので、限りなくMacの日本語キーボードに近い配列になっている。