住居を借りる−その2

さて、住居を借りることができたら各種公共サービスの契約である。
ここで大きなネックとなるのが、身分証明(ID)である。
筆者の異動した米国では、社会保障番号(Social Security Number, SSN)、もしくは運転免許証(DL)が広くIDとして使用されている。
ほとんどの契約で、これのどちらかが必要になる。
また住所の証明としては、公共サービスの請求書が広く使用される。
こちらは複数の異なる会社のものが要求されることが多い。
つまり、SSNやDLがないと公共サービスの契約で揉め、公共サービスの契約がないと住所証明が必要な他の公共機関などへの届出で困る、スパイラル状態に陥る。
ここで、必要となるのが交渉力、それを人は"押し"と呼ぶだろう。

電気

電話かwebで申し込みができるはずが、ID無しで蹴られる。
カスタマーサービスに乗り込み、パスポートとVISA番号で契約。

ガス

こちらもwebで申し込みができるはずが、ID無しで蹴られる。
電話で待つこと30分、どうにか"会社の社員証"のコピーを公証して(notarized)もらったものを提出することで決着。
この公証(notarized)というのも米国独特で、公証人の資格を持っている人に、"これこれ"は本物ですよ、と証明書を発行して、添付するのだ。
幸い、社内で公証人がいて、無料でやって頂くことができた。

ケーブルテレビ

米国ではケーブルテレビでインターネット(VSDL)が一般的である。
テレビはいらないが、ネットがないのは、首がないのと同じである。
こちらは、電話一本でケーブルテレビの契約・施工代行業者が、自宅まで飛んできてくれた。
懇切丁寧な説明の上に、パスポートの提示だけで受け付けてくれた。

ゴミ

筆者の住むあたりはゴミ収集も民間で、有料である。
ゴミ箱を配布してくれ、燃えるゴミは一週間に一度、資源ゴミは二週間に一度、ゴミ箱ごと回収をしてくれる。
こちらも電話一本+パスポート番号の連絡で受け付けてくれた。

水道

筆者の住むあたりは上下水道一緒で、日本と同じである。
まぁ使った分だけ出すはずだから、利に適っている。
こちらは住むことになったアパートで一括契約で、アパート管理会社に月極で料金を支払えば済むようになっていた。
らくちん、らくちん。