またまた転職である。
リストラに遭ったとかではない -> 著者をリアルでご存知の方々、ご心配なく。
全くの自己都合。
だからといってすっごくラクしていい給料とか、もう半分隠居とかでもない -> そちらもご懸念なきようご理解を頂きたく(日立)。
一つはセットメーカーに戻りたくなったのだ。
筆者はノキアに10年近く勤めて、携帯電話用のディスプレイ技術を開発していた。
実際にエンドユーザの使う完成品ビジネスはやはり楽しいし、やりがいもある。
社内ではプロトタイプを使うことができ、ガジェット好きにはたまらない。
実際に自分が作った製品を、街のそこここで使ってもらうのを見るのは、とてもうれしい。
もう一つの理由は、前の勤務先の経営方針が、自分の専門の技術領域とどんどん離れていっていることだ。
その会社は、ここ数年B2B2CからB2Bへ大きく舵を取っている。
筆者の専門分野はディスプレイで、その会社が直接購買をするものではない。
しかしB2B2Cの顧客はディスプレイの購入者なので、専門を活かした仕事をしていくことができていたのだ。
最近では、はやりのVRの仕事もしていて結構楽しかった。
ところが、B2Bの顧客はディスプレイを必要としないシステム構築業が主な業務なのだ。
その会社の売上や利益はB2B2Cが半分以上を占めるので、すぐに仕事がなくなることはない。
しかしノキアの時のように、こちらが準備できていない状態で「開発センター閉鎖です」、は避けたい。
米国の会社なので、退職勧奨も退職金の積み増しもひったくれもあったものではないので、ある日突然「もう来なくていいよ」は何としても避けたい。
ということで、インテルを退職した。
嶋正利さんがi4004、i8080を設計した会社で働けるというのは、「電子立国」世代の私たちには夢のような経験だった。
しかも日本にいたときには、あの番組で登場する筑波事業所勤務だったのだ。
そしてその事業所の建物も、今や影も形もない。
潮時だろう。
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