医療と医療保険

米国の医療=高額。

やってらんねー。
ということで、米国の医療にはお世話にならないに越したことはない。
しかし、好むと好まざるとに関わらず、病気にはかかる。
なので、医療保険は必要だ。


つい最近米国も国民皆保険になったが、基本的には米国の医療保険は日本の保険会社の医療保険に近いものだと思ってよい。
つまり、保険料を支払い、医療サービスを使ったら医療費の補助があるというものだ。
大きく分けると2つの種類の保険がある。

Co-Pay(CP) Highly Deductible Health Plan (HDHP)
契約保険料 あり あり
月々の保険料 あり なし
限度額までの補助 (だいたい)50% なし
限度額を超えた医療費 全額保険負担 全額保険負担

HDHPの場合には、Health Saving Accountと呼ばれる非課税の口座を作り、そこに毎月ある程度の額を積み立てておいて、必要な際にはそこから医療費を支払うのだ。
医療費が多い人はCP、そうでない人はHDHPのほうがお得だ。
多い少ないは、限度額を超えるかどうかが目安になる。
ちなみに大きな会社では、福利厚生の一環として上記の保険料の一部を会社が負担してくれる。
筆者の場合は、HDHPで契約保険料は全額会社が負担してくれるので、実費をHSAから支払うだけで医療サービスを受けることができる。


さて次に医療サービスプロバイダー、つまり病院だ。
ここでも書いたが、医療保険の契約している病院(ネットワーク内と呼ぶ)でないと、保険の適用率が悪くなる。
また、ネットワーク内でも飛び込みで高度医療を担当する大きな病院にかかることはできない。
まずは、Primary Care Doctorをネットワーク内で探す。
これはネットなどでも検索できるので、家の近所でPrimary Care Doctorになってくれそうな先生を探して、お願いをするのだ。
そして、年に1、2回健康診断をPrimary Care Doctorにお願いする。
その際に健康相談もお願いする。
必要であれば、Primary Care Doctorが高度医療を担当する病院に紹介してくれて、精密検査などを受けることができるのだ。
急な痛み、発熱など、突発的な病気の場合には、ネットワーク内のUrgent Care Centerを利用する。


じゃあ、医療保険に入っていれば日本と同じように医療サービスが受けれるか、というとそうでもない。
なにせ保険会社は医療費を払いたくない。
なので、必要がない限り病院にかからせない、入院させない、なのだ。
出産は一泊二日、骨折もひどくない限りは日帰りだ。
薬はやる、後は家で治せ、病院は宿泊施設じゃないんだ、じっとしてるだけなら家でしろ、ということなのだ。


ちなみに歯科は別保険で、通常は年間一定額まで負担してくれる。
それ以上は自腹だ。
メガネも保険で作れるが、これも数年で一定額までの負担と決まっている。
なので、米国では健康でいろ、食事に気をつけろ、ジョギングやジムで体力づくりをしろ、さーいえすさー、なのだ。