ビサ

米国のビサは非常に多岐に渡る。
筆者の場合には、非移民ビサのL-1(企業内管理職転勤者)になった。
これは多国籍企業がある程度社内の異動枠を確保しているもので、Blanketと呼ばれる。
この枠は、文字通り「非移民」、すなわち有期限である。
実態は、このBlanketに入ると枠の人数が限られているため、可及的速やかにいわゆる永住権「Green Card」に応募するように勧められる。


さて上記のとおり、今回は企業の確保している枠での異動である。
異動が決定して、すぐにVisa Agentなる会社がついた。
この会社がビサ申請にかかわるほとんどの書類作成を、本人・会社に代わって代行してくれる。
この会社が、Petitionと呼ばれるビサ取得に必要な強力な推薦状を作成してくれた。
具体的には、

  • I-129S、これがL-1ビサ申請の推薦状になる、これには応募者の職歴、L-1による異動の必要性、パスポート全ページのコピー、最終学歴の修了証明書・成績証明書が添付される
  • I-797、該当企業がL Blanketを持っている証明
  • 会社の財務報告書
  • G-28、Agentの証明書

厚さ1cmになる勧進帳である。
これをもって、本人のL-1ビサと家族のL-2ビサの申請の保障書類となる。


次にビサ申請料金の支払い、続いてDS-160というビサ申請書類を作成する。
http://www.ustraveldocs.com/jp_jp/jp-niv-visaapply.asp#
これはすべて各個人ごとである。
筆者の場合は4人家族なので、4人分をする必要がある、うへぇ。
すべてwebベースとなっているが、すべて英語(当たり前か)なので、かなりの時間を要する。
またこのDS-160の作成には、ビサ用の写真のアップロードが必要になる。
ビサ用の写真はかなり要件が厳しいので、それをよく知っている写真屋さんで撮影してもらい、そのデジタルデータをもらうことをお勧めする。


ついで、プロファイルを作成して、家族を一括で登録した上で、米国大使館のビサ申請のアポイントメントを取る。
ここまで、筆者の場合、2-3時間を要した、ふへぇ。


ようやく米国大使館での面談である、筆者は東京にある米国大使館での面談を申請した。
DS-160、申請料金支払いの証明、I-129S(3部)、家族全員のパスポート、家族の証明(これは戸籍謄本を自分で英訳して持っていけばよい)、写真、すべてを担いでいざ米国大使館へ。
とにかく予約時間より早く行け、目安は8時だ、基本的にfirst comes first servedだと行っておこう。
早く行く理由は、もし書類に不備がある場合、当日の12時までならその場で再申請を受けつけてくれるからだ。
近くにFedex Kinkosがあり、レンタルPCで書類の修正をすればよいと、大使館の方が丁寧に教えてくれる。
書類に問題が無ければ、形だけの面談があり(これは書類によるところが大きい、筆者の場合は立ち話程度の面談であった)、無事に申請が受領される。
10日ほどで、ビサの添付されたパスポートと、I-129Sのコピー2部が送り返されてくる。
受領後はビサの個人の情報(名前や生年月日、パスポート番号)に間違いがないこと、I-129Sに米国大使館の承認印があることを確認すること。